奈良の中小企業で働く2・3年目の社員さんたちによる座談会

    2025年4月18日 投稿

    コーディネーター

    伊東 真規子 氏

    OMORO 代表

    平田 純子 氏

    (株)山上組 総務部
    採用・広報担当

    パネラー

    野張 泰誠 氏

    (株)中和コンストラクション
    建築部

    長坂 柚海 氏

    (株)イベント21 イベント事業部 営業
    奈良本社 サブセクションチーフ

    石井 美帆 氏

    (株)MWV
    撮影編集スタッフ

    中小企業のイメージについて語る

    今回は中小企業で働く、2・3年目の社員さんたちで座談会をします。皆さんどうぞよろしくお願いします。

    よろしくお願いします。

    みなさんは中小企業にどんなイメージを持ってましたか?なぜ中小企業に入社されたのですか?

    中小企業は人数が少ない分、自分の仕事がダイレクトに会社の成果に反映されるのが魅力だと思いました。会社が何をしたいのか、何を目指しているのかが見えやすく、自分の力を試したい!という気持ちが強かったです。

    大学で奈良に来たことをきっかけに、奈良で働こうと決めました。一番面白そうな会社を探し、会社訪問で『この人たちと働きたい!』と思える社員さんたちと出会えたのが決め手でした。

    私は幼稚園の先生を目指して教育学部に入りましたが、途中で一般企業に興味を持つようになりました。ただ、教育学部の周りには情報が少なく、自分から積極的に調べないと分からないことが多かったです。ハローワークで調べた中で、自分のやりたいことを実現できそうな会社が今の会社でした。

    私は合同説明会のようなイベントに参加して、やっと自分に合う企業を見つけました。

    中小企業で働くメリットは?

    会社の社員同士、近い関係なので誰が今、どんな仕事をしているのか共有しやすいです。

    社員同士の距離が近く、人間関係がいいので何か困ったことがあってもすぐに悩みを共有して相談できる。自分のやったことがお客様だけでなく地域にも影響が実感できたり、感謝の言葉を直接受け取ったりするので、とてもやりがいがあります。

    どんな時に人間関係がいいと思いますか?

    バーチャルオフィスもあって全国の支店の社員と毎日話せる環境なので、心強いし、働きやすいです。相談することで初めての経験を成功させることもでき、自信がつきます。

    友達に驚かれるのですが、社長も一緒に撮影に行って働いたりしています。社長がどんな人なのか、人となりも分かりながら働けるのはいいと思っています。

    私は社長と同行することも多く、社長が会社をどうしていきたいのか、いつもそばで聞きながら仕事をしているので、共に会社を作りあげている感覚があります。

    ここまでええ話ばっかり出ているからもっとディープなことを話してもらいたいですね(笑)

    実際働いてみたら営業って聞いていたのに、全然違う仕事を任されるとか、一人でやることが多いなとかありますか?

    1、2年目でもプロジェクトのリーダーといった責任のある立場に置かせてもらえます。もちろん一人で頑張るだけじゃなくて 先輩たちもすぐそばでいつもフォローしてくださったり、相談に乗ってくださったりするので挑戦しやすい環境はめっちゃあるなって思います。

    フォローしてくれるのいいですね

    施工管理という仕事は、職人さんがミスをしたり、ちょっと問題を 起こしたりすると全部責任が回ってきて、それをどうにかして解決しないといけません。自分の想定外がしょっちゅうあるのでそれに対応していくことが結構難しいです。でも自分が考えていたことを実行したことが決まったら、「ああ!今日もやったったで!」みたいな達成感があって、スキルアップしますし、経験値も上がります。

    私、教育学部でカメラの知識がないから、半年でそれを全部吸収して一人で撮影に行かなければなりませんでした。めっちゃ緊張しましたけど、めっちゃ頑張ったなって思いました。

    うちの会社もデビューが早めで無茶ぶりも多いですが、それがあるからこそ成長する場がすごくあります。

    学生さんへのメッセージや仕事選びの時
    の視点とアドバイス

    自分は建築学科のある高校と専門学校に行って、最初は図面を書く仕事や、設計士さんとかいいなと思っていたんですけど、実際、学校に入ってみたら、全然、楽しいと思わなくて。学校は幅広く学ぶので、施工管理、という仕事に出会って、外で仕事したり体を動かしたりする仕事が好きやなとか、向いているかなとかが分かりました。会社に入る前にも、企業説明会や、インターンシップを実施している会社も多いと思うので積極的に参加して、会社の雰囲気や仕事内容を知ることが大事だと思います。

    奈良県にも他にゼネコンっていっぱいあると思うのですが、なぜ中和コンストラクションに決めたのですか?

    学校が大阪にあったんですけど、奈良県に住んでいたので奈良の会社を探しました。実際、卒業生も就職していたので興味も出たし、安心材料になりました。

    私は自分の性格に合うかどうかでした。その会社で何ができるか?ということも大事ですが、物事は続ければ続けるほどできることが増えるし、見えてくるものも変わってくるのでやっぱり続けられるというのが一番だと思います。続けられるには、環境とどんな人が働いているか、それが自分の性格に合うのかどうかを見極めるのが重要だと思います。中小企業だと門を開けておられるところがたくさんあると思うし、遊びに行く感覚で色んな会社を見学しに行けばいいと思います。

    実際行ってみると雰囲気とかすごく分かるもんね。本当にやりたかったことでも会社が合わなくてそのやりたかったことまで諦めるってことになったら本末転倒だし。

    私は昔看護師になりたかったってのもあって、医療事務と今の会社の2つだけ受けました。どちらかを選択するという時には、自分のやりたいことは何かというのを考えて自分の軸をもって一番自分に合う会社を探すのが大事だなと思います。

    いやー、それぞれ自分にとって一番何が大事かを見極めて自分の頭で考えて選んでいることに感動しています。

    そうですね。見たい会社情報の項目ってたくさんあると思うんですけど、お給料とかお休みとか全部クリアしている会社ってそんなに簡単には見つからないと思うので、何が自分にとって一番大事なのかっていうのを持っていた方が自分の選択肢は広がると思います。

    ぶっちゃけ、給料とか福利厚生とか気にしないの?大企業はすごい条件がいいでしょ?有休もいっぱいあるけどそれを一番の選択肢にしなかった理由はなんですか?

    僕は地元の奈良県から離れたくなかったです。工事現場もほとんど奈良県というのが分かっていたのもあってこの会社を選びました。

    最近は地元を離れたくないって人の話をよく聞くけどやっぱりそういう思いはあるの?

    奈良県ってみんな就職したくないってイメージでした。データでも地元を離れる人が多いし。

    私は給料面では全く見ていませんでした。それを基準にしてしまうと、いくらでも会社はありますし、選びきれないと思ったからです。給料をあげたければ自分の力で上げることができると思います。それに給料が高いことが会社の強みではない。そうではなく、自分が動くことで変わりそうな環境が会社にあるかどうかをすごく見ていました。

    お給料面だけみて会社に入ると、自分自身を見失う気がします。私は子供が好きで、撮影に行くと子供と関われる。可愛さと愛しさと癒しを毎日もらっていて、それが仕事のモチベーションに繋がっています。

    物があふれている時代やし、今の人たちは働きがいやビジョンに共感するとかそういう判断基準で会社を選ぶの?

    私はそんなたいそうなことは考えてなくて、社長の性格をブログで知ったり、考え方に共感したりする等はあったかも知れないですね。

    ネット社会では働くのは罰ゲームみたいに言われているけど、実際働いてどう感じますか?

    建築関係は夏は暑いし、冬は寒い、きつい仕事だと言われていますが、奈良県内をドライブしていると自分たちのつくったものが形として見られます。社会貢献にもつながってますし、とても達成感とやりがいを感じます。こういうのは実際やってみないと分からないと思います。

    就職活動をして初めて、みなさんのように社員がやりがいを持って働ける魅力的な会社が地元にあると知れますから、それまでに地元の会社を知る機会がないことに課題を感じますね。

    違う職種の方の話を聞いて、仕事は違うけど考えていることは似ているのだなと思いました。貴重な話を聞けました。

    私は人よりもやる気がある方だと思っていましたが、二人の話を聞いて他の会社の社員もやる気を持って働いているんだなと、なんだか嬉しくなりました。

    誰しもがそれぞれ考え方や思いを持って働いているのが知れて良かったです。

    20歳くらいで働きだして一生働き続けるとしたら、人生の半分以上が働いていることになります。その間、嫌々だったり、食べるためだけに働いていたら、人生半分以上は嫌々で生きていることになってしまいます。やはり、「やりがい」「楽しさ」「成長」などを感じながら働くことが大切だと、みなさんの話から聞けていい座談会になりました。

    座談会を聞いていた学生の感想

    実際、就職活動は条件面とか職種のイメージなど外側の基準で選ぶものと思っていました。でも、自分の内側から出る「やりがい」「成長」などの前向きな基準がいっぱい出てきて、就職活動に対するイメージが変わりました。

    仕事ってきついだけだと思っていましたが、実際話を聞いて人生の中に仕事が組み込まれているんだなということを知りました。


    ★中小企業の魅力や、自分の力を活かせる環境を知るいい機会でした!

    ◆奈良での就職を考えている人には、ぜひ「ナラワク」を手に取ってほしい!

    編集後記

    ナラワク座談会は、中小企業で働く魅力を発信する貴重な場です。

     「自分の力を試したい」「やりがいを感じる仕事をしたい」という方には、地元企業でのキャリアも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?