【強い企業と同友会理念】:Foresight ~専門家が見る世界~ 第21回

【 強い企業と同友会理念 】 

 

同友会理念の一つは良い会社づくりにあります。先日の総会で兵庫同友会藤岡代表は、まず「強い会社」をと話されていました。良い会社をめざすためには、赤字の会社はまず黒字化をなしとげ「強い会社」をめざすべきであるということです。

「強い会社」を実現するために、もっとも必要なことは自主的社員をそだてることです。自主的社員が会社の多数をしめるようになれば会社は必ず変わります。自主的社員を育てるためには、同友会理念と不即不離の会社づくりが求められます。自主民主連帯の精神を生かす会社づくりです。自主とは、自らを落とし入れず自己を誇れる社員の存在。民主とは、自己のみならず他の社員を尊重し共育する社員の存在、連帯とは、自主民主の土壌づくりを通じて事業関係者や地域を含めた共感の関係づくりをする社員の存在であると考えられます。

自主民主連帯の精神は、単なるお題目ではなく、会社づくりの根幹をなす具体的な指針であると理解したときに、これをどう実践に生かすかどうかで会社の将来に天地ほどの差が出るのを実感できるようになります。

赤石義博元中同協会長は、「自主性を重んずるくらい、人にとって厳しいことはない。」と述べておられました。この言葉をかみしめながら、自主性を生かす会社づくりに取り組み、是非とも強い会社を目指したいものです。

執筆者:西村博史会計事務所 西村 博史