【会計と財務の違い】Foresight ~専門家が見る世界~ 第31回

【会計と財務の違い】
経営における「カネ」に関することの中で、今回は「違いが分からない」と言われることが多い「会計」と「財務」の違いについてお話しします。

 

【会計】・・・『過去』のお金に関する範囲
「何にお金をいくら使ったか」「いついくらもらったか」などお金の『出入りを記録』して、一定期間の結果として貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)を作るまでの範囲の「カネ」に関することです。
では、「なぜ」記録をする必要があるのでしょうか?答えは、会社の状況を定量的に「自己点検」するためです。月次決算を行って、状況を確認することで状況を察知し、計画の見直しなどを行う必要があります。
【財務】・・・『未来』のお金に関する範囲
「何にお金を使うか」「いつお金を集めるか」などお金の『出入りを設計』する業務です。作成した経営指針に沿って事業を成長させていくには、経営計画の策定が必要です。この経営計画は「行動計画」「利益計画」「資金計画」によって構成されますが、「行動計画の「カネ」に関する部分」と「利益計画」「資金計画」を企画し、管理することが財務です。
なぜ財務が必要かというと、戦略性・計画性を持って「強い会社」を目指すためです。

【まとめ】
財務は戦略・計画と紐づいて行われるものになるので、経営指針書で「経営方針」「経営計画」を策定した後、その行動を行うための「資金計画」も考えることが重要です。

執筆者:Funny Maker(中川 雄介) 中川 雄介