【強い企業と同友会理念】:Foresight ~専門家が見る世界~ 第23回

【 カスタマーハラスメントについて 】 

 

1 カスタマーハラスメントとは

2022年2月25日、厚生労働省が「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」を発表しました。

https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf

 

そもそも何がカスハラか、という判断が難しい場合があるのですが、ひとまずは、カスハラとは「顧客による不当な要求や嫌がらせのことである」と考えていただければ大丈夫です。

 

2 対応のポイント

私としては、カスハラを受けた人だけで抱え込ませずに組織的に対応する、ということが、カスハラ対応の最重要ポイントであると考えています。

カスハラをする人は、相手方(カスハラを受ける従業員等)の恐怖や戸惑い、あるいはお客様に対して申し訳ないといった感情につけ込んでくることが多いといえます。特に、会社側にミスがあるような場合には、この傾向が強いです。

このときに、担当者のみで対応を進めてしまうと、カスハラがエスカレートし、状況が悪化してしまう可能性が高いです。そこで、対応を担当者のみに任せるのではなく、カスハラがあったことを会社内で共有し、組織として方針を決定した上で、対応に当たるということが大切です。

 

3 対応策

そのためにも、まずは周囲に相談しやすい雰囲気を作るということが、カスハラ対策のために有効であると考えられます。また、自社のみでの対応が困難な場合には、警察や弁護士といった外部機関に相談することも方策の一つです。

執筆者:川﨑法律事務所 大寺 健太