【6月30日(月)香芝ブロック会 開催報告】
今回は、共同求人委員会でも積極的に活動されている以和貴会の下村さんに事業のことをお話しいただき、福祉業界における情熱とビジョンが凝縮された時間となりました。
「人のためになす」——福祉にかける想い
社会福祉法人以和貴会の経営に参画された下村さんは、もともと薬剤師・製薬会社(MR)という異業種出身。平成15年より現職に入り、「人のために何ができるか」を問い続ける福祉の現場に身を投じてきました。
法人は知的障がい者支援に特化した施設を運営しており、「生存権」や「幸福追求権」といった憲法上の人権を、福祉のかたちで現場に届けることを使命としています。そのルーツには、元校長である先代の想いがあり、地域に根ざした実践を重ねてこられました。
理念は背骨。「考えて動く」文化を育てる
福祉の現場は「正解がない」分野。だからこそ、理念を軸にしなければ組織はブレてしまう——そんな信念から、先日同友会で学んだことを早速実践するために、理念浸透のための「合宿研修」を実施され、参加スタッフと共に想いを共有されました。
また、独自のマニュアル「IWAKI Standard」を整備し、現場での対応力を高めています。キーワードは「考働」。ただ作業をするのではなく、自ら考えて行動する職員を育てることに注力されています。
職員の報酬制度や教育制度にも改革を進めており、「1000万円プレイヤーを福祉の現場から出したい!」という力強い目標も語られました。
「総合福祉テーマパーク」構想
下村さんが描く将来ビジョンの一つが、誰もが笑顔になれる「福祉のテーマパーク」。障がいの有無を問わず、人と人が関われる場所をつくりたい——そのために、他社の先進事例を学び、計画を練っておられます。
「あと15年かけてでも実現したい」というその想いには、単なる事業計画を超えた、社会づくりへの情熱が込められていました。
下村さんの言葉からは、制度や福祉サービスの枠を超えて「人を育て、地域を育てる」という深い使命感が伝わってきました。これからの香芝ブロックの活動にも、大きなヒントとエネルギーをいただいたブロック会となりました。