11月17日(月)やまと東支部 開催報告
森本氏が奈良支部長を務められている団体名称にある職親(しょくしん)とは官民連携で出所者が再び罪をおかさぬよう「職の親」となり、自立更生を推進する活動です。この例会の価値は、会社経営者の赤裸々な実践報告であり、さらに当事者であった社員さんの体験報告も聞けるという点であったと思います。
まず冒頭に森本氏個人が力を入れている分野は「防災」と言われました。このことは、職親プロジェクトとは直接関係ないように思えますが、常にご活動の底流にあるものだと、この後のお話の随所で考えさせられることになります。
次に日本の現状について、刑務所は62か所、少年刑務所は7か所。受刑者は5万人弱(2006年は約8万人)。映画などで観たイメージと違い、今は部屋が広いなど快適な受刑環境になっているとのことでした
そのような中での職親プロジェクトの目的は約50%に上る再犯率を減らすこと。なぜなら再犯者の70%が無職であるからです。
このご活動のきっかけは2011年東日本大震災時の支援活動のご縁から。災害からの復旧・復興には立場を超えての連携が必要と痛感されたことは、更生保護や出所者の就労支援にも当てはまることとして進めてこられました。2013年に7社で職親プロジェクトは発足されました。
これまでに、少年院では公文式学習の導入。これには国の予算もついています。また食材を持ち込んで、パスタをつくってもらうなどの飲食業体験事業、刑務所内では企業合同就職説明会である「仕事フォーラム」の実施 などが紹介されました。
奈良県では2022年24社で奈良支部が発足。2023年奈良県協力雇用主会発足。2024年地域連携事業が54社でスタートと最近立て続けに活発化しています。
「ひとりをみんなで支える」。何度も出てきた言葉です。実の親からの壮絶なDVの存在を知らされことや、「税金を納めたい」と出所者が口をそろえて言うのを聞いたことなども踏まえ、出所者を雇用できる企業だけでなく、何か応援してくれる企業が増え、個人・団体問わず、官民問わずみんなでできることを持ち寄って支援していきたいと訴えられ、最後に「親」がやってはいけないことは、あきらめること、と強調されました。
次に、出所して森本氏の会社に雇用された社員さんからは、「自分は完璧でないといけない。すごいことをしないと更生できないと思っていた。その心の負担もあり、一定期間休んでいた。その時も社長から『とにかく社会と接点をもちなさい』と言われ、囲碁などし始めた。最近では住民税も課され、普通に出勤して普通に給料ももらい、普通の生活をしていく。これでいいんだと思えている」と思いを語っていただきました。
グループ討論は「出所者を雇用するにはそれなりに覚悟が必要だが、若い人材確保のためにも選択肢の一つに加えたい」「まず現状を知ることからはじめたい」「出所者雇用の前に働きやすい環境づくりをしていきたい」など活発な意見が出されました。
参加された方の声
例会報告から学んだこと、感じたことなどを率直にお書きください。
知らない事だらけですごく勉強になりました。
まず、1社でも多く職親プロジェクトなどの存在を知ること
職親に頼ることにならないような活動(子どもの頃から)をしていることの重要さを改めて感じた。
社会が人の存在を認めることから、人の成長が始まる
色々な世界を知れて良かった。
職親という言葉を初めて知った。壮絶でなかなか実感がない分野であるが、関わっている方々には最大の敬意をはらう。まずは知ることが大事だと思う。税金を払うことに喜びを感じる当事者の話が印象的だった。
究極の「人を生かす経営」だと感じました。
人を信じ、やり直したいと思う人の”芽をつまない世の中”にしたい!という報告者の強い思いと行動は、最高のCSRの到達点です。
企業が成長し安定した先にある経営者の役割についての実践を見せていただきました。
「まずは知る」ことから、職親は始まると感じました。貴重なお話しをありがとうございました。
自身も働き手が不足しているので、職親を通じて何かしたいと思いました。
職親プロジェクトについて、色々な意見を聞かせていただき、良い時間を頂きました。
これから先、前向きに考えていきたいと思います。
あきらめること=親としてあかんこと
あきらめられた、見捨てられた と思わせるようなことはしない
心の中で反省してくれている 信じることを大切に
未来は変えられる
知らない言葉「職親」について理解を深められた
こんな人育てもあるのかと考えさせられた








