吉辰商店 吉井 辰弥 氏~「VOICE・この人 この声」第13回

2023年9月25日 投稿

会報誌インタビュー「VOICE・この人この声」では、「会員企業は辞書の1ページ」という同友会らしく会員の等身大の声をお伝えしています。

吉辰商店  代表者  吉井 辰弥 氏 (やまと南西支部長)

なぜ同友会に入会しましたか?入会したきっかけは

当時は奈良県には中小企業家同友会が無く、叔父(父の弟 三男、青果販売会社経営者)から「飲食関係の経営者もたくさん入会している」と紹介を受け、1986年23歳の時に大阪同友会に入会しました。動機は不純で“商品が売れる取引先を見つけるため”でした。その後大阪同友会の東大阪支部の中で、奈良同友会設立準備会ができましたので、立ち上げのタイミングから奈良同友会に参加しています。

ご自身が考える同友会の良いところ

旧・南和支部で取り組んでいた教育講演会では、地域で働いてくれる次の世代を育てていこうと会員企業だけでなく地域の保護者や学校関係者も一緒に学べる場づくりなどをしてきました。このように地域に根差した活動ができるのが、同友会の良いところだと考えています。
また、知らない事を教えてくれる仲間がいるところですね。仲良くなると集って色々話します。30 年以上も前に、当時珍しかったNEC PC9801というパーソナルコンピューターをオモチャとして扱えるように教えてくれた方がいました。そのおかげで、その後に出てきたWindowsも自作で作ったパソコンにいれ、自分でWebサイトの構築やillustratorやPhotoshopを使ってパッケージデザインなどいろいろなものを作れるようになりました。

自社と同友会の不離一体について

前向きな気持ちを貰える仲間がいることで、助けられました。歩んできた人生の壁や苦難を腹を割ってお話ししてくれるから、こちらも身内の倒産のあおりを受けて抱えていた負債の話なども、胸を開いて笑い話として話せたりもしました。
例会のグループ討論や例会後の食事会などで会話をする中での何気ない言葉からも、ヒントやチャレンジする気持ちを吸収できました。原材料を仕入れる資金が無くなったときに手数料だけで伸ばせるビジネスの情報を得たり、海外に販路を広げるようになったきっかけも貰えたりしてきたと思います。

同友会で何を一番学びましたか?

先の見えない時代だからこそ、いつも知恵(アイデア)を出せるように! しかし私は、何もないところから知恵が出てくるとは思っていません。知恵(アイデア)は経験と知識の中から生まれると思っています。同友会という場で、固定観念に縛られる事無く、たくさんの経験や気づきをし、いろんなことを学んでいただきたい。同友会は自分から求め行くと答えてくれる仲間がいる会です。皆さんにとって「素晴らしい未来の知恵の素材を貰える場」 になると思っています。

執筆者:株式会社パートナーズ 中野 徹