会報誌インタビュー「VOICE・この人この声」では、「会員企業は辞書の1ページ」という同友会らしく会員の等身大の声をお伝えしています。
有限会社ていくあい 代表取締役 竹村ひとみ 氏 (障害者共働委員長)
(有)ていくあいは、奈良市鳥見町で一軒家を借りてのデイサービスとそこからヘルパーを派遣する介護の事業所をしています。
入会と学ぶきっかけになったことは?
20年前に会社を立ち上げた時、近所の同業者の方が会社に来られて同友会に入ってくださいと自治会のように誘ってもらったのがきっかけでした。 経営理念がないことと、経営って何をすればいいかもわかっていなかったこともあり、経営指針セミナーを受講したのが同友会で学び出す一歩目でした。資格を持っていたら仕事をやれるのは当たり前と上から見ていましたので、セミナーでは「できていない自分」に直面したのです。
同友会での1番の学びは?
同友会は、「働くことを通じて人の可能性を育む」そういうことを大事にしてる会だと思っています。 色々な問題の原因を他者に向けるのではなく、まずは経営者としての自分に向ける。簡単に諦めずに、利他の精神、周りの人にとって、社員にとって、地域の人にとって、未来の子供たちにとって、そういう風に、本当に広い視野で考えられる人たちが会員に多い。
理念を作る時に、科学性と人間性と社会性を考えるのですが、私は特に社会性がなかなか腑に落ちませんでした。公園の掃除をする、道を綺麗にする、あるいは雇用や税金を払う、どれも当たり前のような気もして、自社でしかできない社会貢献が、なかなか出てきませんでした。そこが、あっこれだと腑に落ちてくると、やりがいを感じられる。同友会で学んで自社で実践するとそういう部分が見えてくるのが醍醐味です。
社員と共に学ぶ
共育委員会の研修には、社員と一緒に参加しています。自分ひとりでは伝えきれないことがいっぱいありますが、研修の場だと、よその会社の経営者や社員さんとの関わりから社員も私も学ぶことがたくさんあります。よそではやれていないことをうちの社員がやってたら、ものすごく褒めてもらったり、それはすごく学びのスピードがつく。
自分で器を広くする
同友会で出会う方の中に、この人は絶対に日常ではお付き合いはしないやろなっていうタイプの方もいらっしゃいます。けど、関わり続けていくと、準備をきちんするとか、時間をきっちり守るとか、ここはすごいなというところが見えてくる。関わりの中で自分とは全く違う意見を受け入れれるようになった時に、自分の思考が広がっていく感覚がある。この広がりが器を大きくすることなんやと学びました。だから違いを認めるってことは、結局自分の器を広くして一旦受け入れる力を広げてるんやということを日々学んでいます。